ホームセンターに行くと、冷暖房費節約や結露対策を謳った断熱シートなる製品が売られています。
しかし、これら製品のほとんどは、平らなガラスに貼り付ける事を前提としており、そのままでは曇りガラスに貼り付ける事は出来ません。
そこでこのページでは、剥がせる両面テープを利用する事で、曇りガラスに断熱シートを貼り付ける方法をご紹介します。
今回シートを貼るのはこの窓です(横80cm×縦73cm×2枚)。
階段の踊り場です。
朝方はガラスがキンキンに冷え切ってしまい、踊り場の気温は屋外とあまり変わらない程にまで下がってしまいます。
実は私、曇りガラスへのプチプチシート貼りは今回が初めてではありません。
試行錯誤を繰り返し、だいぶ要領をつかんでいます。
さて、使用する両面テープはこちら。
ニトムズの「はがせる両面テープ強力接着用 T3830 15mm×10メートル」です。
“強力固定用”ではなく、“強力接着用”の方を選びます。
ニトムズ はがせる両面テープ 強力接着用 |
ニトムズの断熱シートの取説で「曇りガラスにはこれを使え」と推奨されている製品です。
10メートルで400〜500円と案外高価ですが、粘着強度と剥がしやすさとを両立させている事を考えると、納得できる値段です。
まずは窓をふちどりする形で両面テープを貼り付け、そして真ん中辺りを補強する目的で2本の縦ラインを入れます。
この2本ラインを入れないと、貼り付け強度不足でプチプチが剥がれてくる可能性が高まります。
窓の面積が大きい場合には、この補強ラインを適宜増やした方がいいでしょう。
窓の横幅20センチごとに縦ライン1本が目安です。
この縦ラインが垂直になっていないと非常にカッコ悪いです。
あらかじめペンや付箋などで位置決めをした上で貼ると良いでしょう。
鍵の部分は多少面倒です。
両手を使ってテープを引っ張り、ピンと張った状態を維持しつつ鍵の下をくぐらせるようにすると上手く貼れるでしょう。
ちなみに、この貼り方で横80cm×縦73cmの窓2枚に貼った場合、両面テープを9.04メートル消費します。
プチプチは、荷物を梱包する為のものを流用せず、ホームセンターで一枚(90cm×180cm)500円〜1000円程で売られている断熱用途専用品を使った方がいいでしょう。
断熱用途として作られた製品は、シートが1枚多く作られています。
上の2連写真は、左が一般梱包用プチプチの断面イラスト、右は断熱シート用プチプチの断面イラストです。
通常のプチプチは片面がツルツルで、その反対面はツブツブ状態になっていますね。
空気層はイラストで赤い斜線で記した部分だけです。
一方、断熱シートのプチプチは、シートの層を1枚多くした事で、2倍近い空気を保持出来ている事になります。
断熱性能はまるっきり違います。
店頭での保管状況によっては、端が痛んでいる(プチが潰れていたり切断面が荒れてたりする)場合があります。
念のため、端の方は切り捨ててしまう方が望ましいでしょう。
上の3連写真で、左が買ってきた状態のプチプチだとします。
使う部分を切り出す際、真ん中のようにカットするのではなく、右のように四隅を切り捨て品質が安定している真ん中部分だけ使うということです。
窓ガラスと同じサイズに切り出したシートを、いよいよ窓に貼っていきます。
2015/04/17追記:あえて窓枠よりも若干大きめにカットしておき、張り終えた後でカッターで現物合わせでカットする方がラクかつ正確にカットできます。 |
上の方から順に貼っていく事をオススメします。
上端部分を貼ってしまえば、重力でしんなりと自然にシートがガラスに沿います。
両面テープのシールを上から下に向けて剥がしましょう。
このとき、全てのシールを均等に剥がしていくとシワ無くキレイに仕上がります。
これで窓の左半分が終わりました。
この状態で左右それぞれのガラスに手をかざしてみると、シートの有無で体感温度が全然違う事を実感できます。
もちろん窓の開け閉めは全く問題ありません。
「なんでもっと早くシートを貼らなかったんだ俺は」と自分を責めたくなるほど効果的です。
もともと住宅の壁には断熱材が入っていますので、あとは窓を断熱化してしまえば、住宅全体の断熱性は飛躍的に高まります。
特にオススメしたいのが風呂場です。
風呂場の窓が大きい方は、一刻も早くシートを窓に貼る事をオススメします。
「シートにカビが生えたらどうするんだ」
という声が聞こえてきそうですが、カビが生えたら剥がして捨てれば良いのです。
1シーズン使い捨てと考えても、コストはせいぜい1000円程度。
ガス代電気代が節約出来る事で、あっという間に元が取れてしまいます。
また、温度差による心筋梗塞(ヒートショック)のリスクも減らせるのではないでしょうか。
是非。超おすすめです。